創造思考で人の森の未来を思索する
経済産業省と特許庁が「Design経営宣言」をしたのが2018年ですが、人の森では20年くらい前からDesign思考を積極的に経営に取り入れてきました。それは、従来の延長線上では未来は語れない。過去の価値観やシズテムに縛られていては明るい未来は描けない。そんな、思いからDesignの可能性に目を向けてきました。そして、Design思考を全社に浸透させ、人の森のミリョクを高めていくために2023年4月にDesign戦略室は設置されました。
Design思考が何故必要かと言えば、従来の価値観や仕組みでは企業や社会が抱えるモヤモヤをワクワク、ドキドキに変える事が難しいからです。それほど、時代や世代の変化は早く今までの方法論では通用しないことが溢れています。Design思考の基本は、過去の延長線上で考えない。今、露見している課題や問題を短絡的に解決するという発想ではなく、この先どんなふうになったら素敵なのか、あるべきなのかを思索することです。これが、「考えのDesign」そして、その思いを可視化し、実際に人々の行動に刺激を与え、変容を促すのが「カタチのDesign」です。
様々な部署から自主的に参加しているメンバーで室は構成されています。対面で集まるのは月3回。Creative Meetingと名付けられた定例会では、Design思考のマインド、スキルをアップするためのラーニング、トレーニングを通して、人の森のモヤモヤをワクワク、ドキドキに変えるためのプロジェクトを企画開発しています。今までにも、①情報共有を通してコミュニケーションの円滑化を図った「人の森ラジオサロン」の運営②安全意識を高めるための「約束のヘルメット」③廃棄されるメッセージ幕をアップサイクルした「サーキュラーBAG」プロジェクトなど、ユニークな試みが具体化しています。各部署から選抜されたDesign会議は原則月一回開催ですが、オンラインなどを活用して非定期にも開催されます。また、会議開催日にはIdeaを持ち寄ることになっており、思考に休みはないのかもしれません。このDesign会議では、人の森の運営の根幹に関わる様々な制度の改善や新しい仕組みの導入などが積極的に議論され、未来における人の森のあるべき姿をデザインしていきます。三つめがDesignなんでも相談会の開催です。今までも、個別に相談が寄せられて居ましたが、電話やオンライン相談だけでなく、相談日を設定し、対面で月一回実施されます。ここでは、他部署との共同事業が行われていきます。例えば、人の幸せを支える部との連携で始まった「若手社員の思いを語るワールドカフェ」「ミリョク会議」の開催、社会環境を支える部のタグライン開発・展開など、部署の魅力づくりをサポートしています。